世界観

ものがたり(読み飛ばし可)
 3XXX年、止まらぬ人口増加と環境汚染。新天地の開拓を余儀なくされた人類は、医療と戦争の為発達したバイオテクノロジーと、長い年月と大量の資源の消費の末に生まれた高度なコンピューター技術をかけあわせた。そこから500年が経った今日、殆どの人類は電子世界に移住し、生活を営んでいる。
 生体細胞に近似したコンピューターの開発が可能にしたこの人類の新たな生活形態、最初こそ反対する者は多かったが、今ではそんなことを言っている人間の殆どが電子世界の外で寿命を終えるか、あるいは”人間らしい生活”をしている。電子世界では外では叶わぬ様々な願いや夢を実現でき、まさに楽園のようであった。

 そんな楽園に天災が訪れる。

 この500年間何も起きていなかった完璧な世界に突然異変が起きたのだ。多くの科学者はこの問題を解決に尽力した。そして意外に早く見つかった問題は重く、大きなものだった。この世界を構築している生体細胞型コンピュータに自律ウイルスが発生し、それがまたウイルスを次々に生み出していたのだ。
 このコンピュータの構造上、発見されたウイルスの早急な完全除去は難しく、周囲の細胞を傷つけるわけにはいかないのでどうしても手荒なことはできない。しかし、このそうしている間にも範囲を拡大していき、このままでは近いうちに手を付けられない規模になることは明白であった。
 幾多に重ねられた会議の末、外と内両方からの両面作戦を展開することになった。
 内側からナノマシンによりバグの起きているメモリを特定しつつ、外側からその部分に負荷をかけて焼くことで少しでも範囲が拡大するのを食い止める作戦だ。
 そして前者の役を担う多くのプログラムのうちの一つがあなただ。
 あなたは何としてでもより多くのウイルスを焼かなくてはならない。悠長にしている時間もない。ナノマシンによってウイルスが排除されるのが先か、この世界がウイルスに飲み込まれて滅ぶかはあなたの手にかかっている。


ねこ
  ∧ ∧
( ・ω・)<そんなことどうでもいいからとりあえずはじめようよ
 こうみえてもナノマシン。ねこの本能からあやしい動きをするバグった細胞を検知する。本人に人類の存亡を担っている認識はない。