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ストーリー


某年 7月――

7月の最初の日曜日に行われる七夕祭が、
数年ぶりに7月7日に戻ってきた。

そんな折。水上文月はひんやりと心地よい風の吹く林の中、
淡く光り、その存在を微かに主張する不思議な石を拾った。

――以前も、こんな石を、拾ったっけ・・・・・・

それは幼い頃の記憶。
胸の奥で、仄かに灯った。

文月は石をポケットにしまうと、不格好な月を見上げた・・・・・・。