萌系ジャンルの進出先
2009 年 6 月 19 日
| カテゴリー: 中の人の戯言
どうも森です。
最近、よく分からない仕事を投げられまして、その内容というのが、萌えるんだけど萌をテーマにしたものじゃない書籍のデータを集めてくれ、というものでした。
なんですかそれは、と聞き返したところ、なんともご立派な依頼書を渡され、読めば萌の他ジャンル進出はすでにやりつくした感があるけれども、まだビジネス的展望はあるか、を見極めるために……とのことでした。
調べました。
割とすごいです。
萌えて覚える元素記号、とか、もえたん、くらいは知っていましたが、萌える経済学、萌える法律入門書、とか、メイドさんが株式投資を教えてくれる本、とか、etc。
調べた感想。
やりつくした感は確かにあります。擬人化をはじめてとして、いわゆる萌とは関係のない学問分野に萌を取り入れたことが、ブームの要因ならば、ほぼすべてやりつくしたと言ってもいいかもですね。
擬人化と学問の二つの分野を抜くと、萌がからんだ書籍というのは一気に減るんです、これが驚くほどに。
逆の視点から見ると、そこにしか進出先がなかったというべきです。
結局、萌が市場で生き残るためには、それが異端ではなく公式ものとして定着することを前提としなければなりません。が、なにぶん元来ネタ性の強さが売りだけに、消費者に慣れが生じた今、展望はあまり望めないのが正直なところではないでしょうか。
と。
偉そうなことを言ったら、怒られちゃったよ。
というオチでした。
科目というカテゴリから外れるものであれば、同人レベルが多いですが、軍事系の本は結構萌えとか取り入れてますね。あと楽譜も萌えるアニソン楽譜とかがあったと思います。
とはいえ上記二つとも学問といえば学問に分類出来るので、微妙なところですね;
新聞も萌えを取り入れたら面白そうですが、萌えは若い層をターゲットにする傾向があると思うので、たとえば新聞に萌えを取り込んでも、お年寄りや中年女性の層は見ても引くと思うので、若者をターゲットにした、たとえば学内の新聞とか、そういうものでしたらまだ萌えの入る余地はあるかもしれません。
教材に関しても、「若者が興味を持ちにくいけど、興味を持ってほしい媒体」に萌えを融合させる事により顧客の拡大を狙うものなので、あえて若者が興味を持ちたがらないものを探してみると、いろいろ出てくるかもしれませんね。
大したコメントできてないですが、参考になればと思います。
コメントありがとうございます。
新聞に萌というのはぶっちゃけありだと思います。若者のみならず、各世代から見放されつつある新聞が業界内生き残りをかけて、萌という手段に訴えることは、方法論的には有効ではないでしょうか。ただ、新聞社にそういった方面を手がける人材がいるのか、というと苦しいものがありますが。
あえて若者が興味を持ちたがらないものに萌を融合させる、というのはご指摘の通り、存在しました。例えば、年々萌系のジャンルに投資している層が、学生から社会人にシフトしていく傾向が垣間見えるように、社会人の財布を狙った萌というものが割りとあるみたいです。めちゃめちゃマニアックな軍事系に萌を絡めたり、萌の実用法律辞典とか、萌ながら株で設けることを趣旨とした本とか、あと本ではないですが『一緒にトレーニング』(DVD)とか。
しかし、まぁ。
なぜ「萌えるお料理入門」が存在しないのか? ←結論。
「ひとりでできるもん」(NHK教育)で需要のすべてを満たしているとでも言うのでしょうか。
重ね重ね、コメントありがとうございました。