同人サークルのシステム事情

2009 年 2 月 2 日 | カテゴリー: 製作について

ようやくプロジェクトが一段落したの(か?)で、内部で利用するシステムの整備にやっと取り掛かれて幸せな技術担当現在約一名後継者超絶募集中の W/H ですこんにちは。

適当にネタを考えるとやっぱりなんか技術系の話しか浮かばないので、今日はノンリニアのシステムについて少しどころか割とたくさん書きます。他のサークルさんの参考になれば幸いですが多分参考になりません。

はい、それで、システムです。たかが同人(笑)サークル(笑)がシス(笑)テム(笑)とか(笑)という感じではありますが実際問題として 10 をゆうに越えている各メンバーが共同作業をするためにはなんらかの準備が必要です。

数名規模のサークルさんですと、恐らく、

  • IM (インスタントメッセンジャー)を筆頭に個人ベースのコミュニケーションツールを利用して連絡を取りあう
  • ファイル等は必要が生じた時点で個人的にメールや IM 利用で送りあう
  • 代表一名が全体の進捗や外部へのめんどくさいあれやこれやを担当する

という感じでなんとかなるんで、なんとかすればいいよねとしかいいようがないんですが、人数がもうちょっと増えると容易に破綻します。そこでうちでは

  • サークル内専用のチャットシステムで連絡を取り合うことを基本とする
  • ファイルは内向き svn 等の利用でシェアする
  • 分割できる雑用(=直接の製作以外のこと)は担当を決め、wiki ベースで情報管理する

と枠組みを作って、なんとか情報を整理しつつ全体に行き渡らせようとがんばっております。

まずチャットについて。これを使えーと指定するのは窮屈な面もあるんですが、話し合われた情報が一元管理できることはとてもとても重要です。IM 利用ですと誰が誰とどんな議論をしどんな決定がなされたのか、その他の人に不透明です。ログを逐一公開すればいいとはいえ超面倒です。後から何かトラブルがあった場合などは、言った言わない論争になりかねません。

そんなわけで内向きの専用チャット。ログ管理機能がついたチャットシステムを使えば、情報管理もぐっと楽になります。まあ古き良きブラウザチャットはさすがに使いたくないので、普通ですと IRC あたりを利用すればクライアントも豊富にありますし困ることはないと思います。

この段落は宣伝というか俺の自己満足ですが、ノンリニアでは(今は内向きに専用サーバーを立てていますが)サーバサイドプログラムはその辺のレンタルサーバーでも動かすことができるように php で書いた独自のものを使っています。comet という擬似的に http でサーバからの push を実現するちょっとした手法ががあって、それを利用するとそれなりに高速なレスポンスのチャットサーバが http ベース、スクリプト言語で作れます。

続いてファイル共有。これも自宅サーバや、立派なレンタルサーバが利用できる環境、およびそれなりに知識を持った協力者がいるのであれば、 Subversion なり Mercurial なりを導入することで多人数での共同作業効率が 10 倍くらいになります。それぞれの利用者がシステムのことを理解していなければ使えないのは頭が痛いところですが。ノンリニアではがんばって説明しながら、Subversion を使っています。

そこまでできない、という場合も、最近は dropbox などのよくできたオンラインサービスが無償で使えたりするので、一考の価値はあります。アップローダなどを利用するのでもいい気はしますが、複数ファイルを同時に扱うのが少々難しいです(いちいちアーカイブするとか面倒)。

最後にドキュメントや渉外などの細かい情報管理ですが、wiki を使うと便利です。 ノンリニアでも当初は掲示板を利用していたのですが、今では wiki にその役割を吸収されました。

正直なところ、あまりリアルタイム性のない共同製作ならば、情報交換からファイル共有、ドキュメント管理までそのほとんどを wiki ベースでやってしまうこともできるだろうと思います。wiki くらいならば無償のレンタルサービスで手軽に使えるので、準備らしい準備も要りません。

そんなところでしょうか。グループウェアをドンと導入すればそれぞれを別個に準備しなくて済むのですが、当サークルでは別なので。

その他にもその時々のニーズでちょっとしたプログラムを用意するということはしてきました。拾い物でもなんとかなるのですが、内製することが多いです。

次回俺が書くときには(いつだろう,結構先だ)その辺りのことをネタにしてみようかと思います。お楽しみに(だからいつだ)。

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