iPhone をはじめとする現代的インディーズプラットフォーム

2009 年 11 月 2 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

めちゃくちゃ久しぶりに書く気がします(すんません).W/H です.最近製作に関わっておらず気の利いたことが書けないので,例によって雑談を.

さて巷で噂だったりもう特に目新しい感もなくなっていたりな iPhone です. 操作性やらネット端末としてのポテンシャルやらデザインやらで騒がれていた気がしますが,そんなことはどうでもよろしい.

同人屋にとって,iPhone は同人アプリ実行プラットフォームでしょう.それも,現実解として優秀.

PSP や DS で勝手プログラミングーの魅力もわかるんだけど,色々とアレがアレですし,まともなもの作ろうとすると開発環境が苦しいです. 何より配布することが現実的じゃないのが痛いですね.

その点 iPhone の配布 / 課金システムは,同人屋にとって丁度いいレベルに調整されていると感じます.ガチで商業的にお仕事にしようとするとやはり苦しかったらしく,iPhone アプリが儲かる時代はもう終わったなどと言われますが,コミケで 100 部程度をさばいてやったー,というレベルの同人界にとっては十分すぎる規模の市場です.リスクを抑え,少しでもいいから確実に対価が得られたらなぁ,というスタンスで考えるととても魅力的です.

一方無料で配布することを考えると,今度はかなりの集客効果が期待できるようです.もちろんある程度のクオリティは必要ですが,その条件さえクリアしていれば,ろくな宣伝もせずその辺で PC 用フリーソフトとして転がしておくよりはずっと多い人に手にとってもらえるわけです.

個人的には,ノベルゲームの類って iPhone で配布 / 販売するにとてもマッチした類のアプリケーションだと思えて,もっと活用されないかしらと考えています.

もちろん良いことばかりではなくて,審査がウザいし怪しい,実機で開発したりストアに登録したりするためには年間 1 万円程度のお布施が必要,Objective-C という言語, Cocoa フレームワークや OpenGL/Quartz エンジンといった林檎味の環境に付き合わねばならない等々が主な障害だと思います. もう一つ致命的なものを挙げれば,Mac 環境が必須であることでしょう.

しかしこうした障害についてはあちらさんも重々承知のようで,Flash CS5 で iPhone アプリが開発できるようになるらしいなど選択肢を広げてきています. 未来は,明るいかどうかはともかく,続いていそうです.

対抗馬というか,競合しそうなプラットフォームも続々(Android,XNA,……)で,悩むといえば悩むのですが,選択肢なんて端から無かった時代からすれば天国のような状況です.

これだけ環境が整備されてきているんだから,そろそろインディーズゲームの世界がぐっと拡大する時代は近い……と勝手に期待しつつ,筆を置きます.

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