コンピュータリテラシーと同人製作

2008 年 11 月 4 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

なまじコンピュータフリークの世界に首を突っ込んでいるだけに,製作をしたり界隈をチェックしたりしていると,気になってしまうことがいろいろある.

それを具体的に指摘するほどモヒカン族ではないので普段はほどほどにスルーしているんだけど,ひとこと言ってしまえば,俺の中のイメージでは,PC 上で同人製作をやりたいなんていう人はある程度以上にコンピュータリテラシーを持っていて当然……って感じなんだけど,実際にはじめてみると(なにもこのサークルのメンバーがという話ではなく、界隈全体として)そうでもないんだよね.

だからどうってわけじゃないんだけど,正直意外だなぁとは感じてしまう.

自分が先に PC 関連の技術に興味を持ってその応用として創作活動,っていう経緯でここまでやってきたので,特に自分中心に考えてしまっているきらいはあるにしても,やはり意外だ.だって,レビューサイトとかニュースサイトとか,そういう消費してる側の人間ってかなりの割合でリテラシーあるじゃない? 作り手の方が知識ないっていうのは直感に反する.

それに,技術的な問題が自分で突破できないという障害があると,同人製作の敷居ってすごく上がるじゃない? 色々わかっていない状態では見通しが悪くて不安で腹立たしくて大変だろうに,よく頑張る気になるなぁ,と思ってしまう.

それだけ創作熱がすごいということなのだろうけど.

あー,でも技術的に中で何が起きているのかとか概ね把握してちょちょっと作ったゲームが動くのを見るという立場は,右も左もわからないが説明書と格闘しながらエラーにまみれて必死の思いでようやく動いたゲームをみる立場に比べて感動が薄いというのはあるかなぁ.

つまり,あんまり知識ないけどがんばって同人製作やってますという人は,俺とかが昔に N88-Basic でどうしようもない円を描くプログラムを書いたときの感動を追体験しているようなものってことか.それなら確かに燃えるのもわかる.

その辺の実際の事情は調べようがないしわからないとしかいいようがないけど,でもやっぱり技術畑な人間として思うことは,ある程度以上のリテラシーを身につけているか否かは創作自体のクオリティを大きく左右する可能性があるので,自分がやりたい分野(絵とかシナリオとか)の勉強をすると同時に情報技術全体について見識を広めておくと,後々スムーズだ(壁にぶつからない)と思う.チームワークにおいても,何割が十分なリテラシーを持って行動してるかでかなり効率が違ってくる(このサークルにきて実体験したことのひとつ).

難しいのは,じゃあ具体的に何を勉強しておけばいいの? と言われても簡単にはリストアップできない点.いろんな要素が絡み合っていて,ピンポイント学習してもしょうがない部分が大きいんだもんなぁ.

ある程度のレベル(といってもそんなに高くはないくて,その辺の vipper が身につけてるくらいのレベル)に達するとコンピュータの中で起きてるさまざまなレベルのことが系統的に,関連付けられた知識として理解できるようになって,そこまでくれば創作をお仕事にするレベルでもほとんど困ることはないと思うんだけど,そこまでのガイドっていうと何があるんだろう? パソヲタだと子供時代から弄り回してて勝手にそこまでくらいは行っちゃうんだけど,積極的に勉強しようと思うと……初級シスアドとかだろうか.うーん,微妙.

まったく話がまとまらないけど,無理やりまとめると,いずれ同人で一旗あげてやるって思ってる人はパソヲタになっておくと有利です.以上.

コメントはまだありません。