創ったり遊んだり
創作活動において主な障害に、(自分が作っているようなものの)消費者となって遊び呆けてしまうことがあります。
また、創作活動において主なモチベーション向上のための資源にも、消費者となって熱中して遊ぶことがあります。
すなわち「遊ぶこと」はメリットとデメリット、表裏一体の要素です。
「俺は作るんだ!」 と意気込んで作業ばかりしていると、はたと「疲れた、大変だ、休みたい」と思い、「もっと楽しいことがあるのでは」 と創作以外のことに意欲が向いていってしまいます(人によるのかもしれませんが)。そしていったんそういう経緯で遊ぶほうに傾いてしまうと、遊ぶことがとても楽しく感じて、なかなか創るほうに戻ってこれないのです。
安定して創作をするには、インプットとアウトプットのバランスを取ることです。極端に走らず、普段からそこそこ遊んで楽しみ、生まれたモチベーションを持続的に作る作業にまわすことです。
口で言うのは簡単ですがこれはとても難しいことで、ほとんどの人は(余暇の使途として)作りすぎてしまうか、遊びすぎてしまうかどちらかです。遊びすぎても締め切り効果でなんとかモノは上がったり、作りすぎてダレていまいち情熱がなくなっても、惰性でモノは上がったりということはありますが、そうしてできたものは、その人がはじめに 「作ろう!」と希望に溢れ決意したものとは何かがズレているんじゃないかと思うのです。
俺が完璧主義だからこう思うのかもしれませんが、常に情熱が継続されて作られたものはやはりできもすばらしく、そういうあり方を目指すべきだなと思います。
同人という場自体、作り手と遊び手が分化どころか渾然一体となっているものですから、上記してきたような遊びと創作のバランス感覚はこの界隈のいろいろな部分に通ずるのではないかと思われます。完璧に達成することは難しいですが、それらの境界に身を置くことは独特に楽しく、魅力的なのです。