2008 年 11 月 6 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

技術担当として比較的投げられる頻度が高いのが web まわりのお仕事.

外部向けに公開しているページ郡はもちろん,内部で使っているシステムも web 上に構築されていたりするので,そちらの手入れも含めると結構いじっている.

web ページを作るという作業は,愚痴でもなんでもなく実際問題として,創造性 :単純労働 = 1: 9 くらいのもので,しかもその創造性は部品作りや本文入力に属していることが多い.それを除いてしまうと,本当に悲惨なことになる作業である.

そんな web ページ作りを続けられる俺にとっての心の支えが,valid で美しいマークアップをしようというこだわり,美学だ.

文書構造とデザインを分離し,コードの美しさを保ち,アクセシビリティを考え,SEO のことを考え,ブラウザ間差異のことを考え,等々.それについて薀蓄を垂れたいわけではないので詳細は省略するけど,とにかくそういう,普通の人が普通にページを見ただけではわからない部分にこだわることで,なんとか創造性を見出して作業しているという感じ.すごく自己満足だけど,楽しみがないよりはあったほうがいいでしょ? (そのこだわりのせいで効率が何割かダウンしている事実には目を瞑ることにして……)

最近はサーチエンジンがきれいな構造のページを好意的に扱ってくれるという仕組みのおかげで昔に比べれば実用性あるスキルと認知されるに至ったけど,主に google で 1 ページ目に残りたいショッピングサイトでどうこうとかいう世界での話であって,一介の同人作品のページで頑張ってどうすんのと言われるとただの趣味ですとしか言い返せないままだ.同人とかむしろ見た目が全ての世界.残念.

まあこの現状がひっくり返ることは今後もおそらくないだろうと想像できるわけだけど,俺は趣味で十分なので困りませんハイ.

むしろ困るのは,この自分のこだわりを大事にしすぎるがために自分のスタンスに合わない(old style なデザインマークアップをしていたり,テーブルレイアウトだったり,invalid だったり……)ページについつい苦言を呈したくなったり見下したくなったりしてしまうことだ(いわゆるモヒカン族というやつ).

よくないなぁとは思ってるんだけどなかなか直らない.もっとおおらかな心を持たないと.別にかしましく言うほどには実害はないわけだし.

逆に,他の同人作品のページがきれいなソースで valid だったりすると同じ香りがする人がいるなぁ! ってすごく好感が持てたりもするんだけどね.カードの表裏.

まあ今後も俺が関わる web 製作に関しては上記したようなスタンスを貫くと思います.暇で興味ある人はソースや css も眺めてくれると幸せになれます.厳格な (x)html の書き方の 「サンプル」 くらいにはなると思います.「お手本」 はちょっときついかもしれないけど.

2008 年 11 月 5 日 | カテゴリー: 製作について

新作「Jinniyah!」も「永遠のSOの下に」も、公式ページがアップされましたね。
しかし、ウチのプロジェクトはまだですorz
ただ、製作については他のプロジェクトと同程度の進行具合なので、そこはご安心下さいな。
とりあえず、現在Web担当さんと頑張って製作中なので、(OHPを)鋭意お待ちください!

まぁそう言うわけで、現在公開できる内容について。
内容については、何分短編なもので、あんまり語れないのが申し訳ない。

タイトルは『徒咲昏-アダザクラ-』。
企画・シナリオは、私、須藤。
原画はナイ・アン・デで担当したnananaさんが担当して下さってます。

……ああ、これしか語れないんですよね。
続きはOHPの公開及び、本編のマスターアップをお待ち下さいませorz

2008 年 11 月 4 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

なまじコンピュータフリークの世界に首を突っ込んでいるだけに,製作をしたり界隈をチェックしたりしていると,気になってしまうことがいろいろある.

それを具体的に指摘するほどモヒカン族ではないので普段はほどほどにスルーしているんだけど,ひとこと言ってしまえば,俺の中のイメージでは,PC 上で同人製作をやりたいなんていう人はある程度以上にコンピュータリテラシーを持っていて当然……って感じなんだけど,実際にはじめてみると(なにもこのサークルのメンバーがという話ではなく、界隈全体として)そうでもないんだよね.

だからどうってわけじゃないんだけど,正直意外だなぁとは感じてしまう.

自分が先に PC 関連の技術に興味を持ってその応用として創作活動,っていう経緯でここまでやってきたので,特に自分中心に考えてしまっているきらいはあるにしても,やはり意外だ.だって,レビューサイトとかニュースサイトとか,そういう消費してる側の人間ってかなりの割合でリテラシーあるじゃない? 作り手の方が知識ないっていうのは直感に反する.

それに,技術的な問題が自分で突破できないという障害があると,同人製作の敷居ってすごく上がるじゃない? 色々わかっていない状態では見通しが悪くて不安で腹立たしくて大変だろうに,よく頑張る気になるなぁ,と思ってしまう.

それだけ創作熱がすごいということなのだろうけど.

あー,でも技術的に中で何が起きているのかとか概ね把握してちょちょっと作ったゲームが動くのを見るという立場は,右も左もわからないが説明書と格闘しながらエラーにまみれて必死の思いでようやく動いたゲームをみる立場に比べて感動が薄いというのはあるかなぁ.

つまり,あんまり知識ないけどがんばって同人製作やってますという人は,俺とかが昔に N88-Basic でどうしようもない円を描くプログラムを書いたときの感動を追体験しているようなものってことか.それなら確かに燃えるのもわかる.

その辺の実際の事情は調べようがないしわからないとしかいいようがないけど,でもやっぱり技術畑な人間として思うことは,ある程度以上のリテラシーを身につけているか否かは創作自体のクオリティを大きく左右する可能性があるので,自分がやりたい分野(絵とかシナリオとか)の勉強をすると同時に情報技術全体について見識を広めておくと,後々スムーズだ(壁にぶつからない)と思う.チームワークにおいても,何割が十分なリテラシーを持って行動してるかでかなり効率が違ってくる(このサークルにきて実体験したことのひとつ).

難しいのは,じゃあ具体的に何を勉強しておけばいいの? と言われても簡単にはリストアップできない点.いろんな要素が絡み合っていて,ピンポイント学習してもしょうがない部分が大きいんだもんなぁ.

ある程度のレベル(といってもそんなに高くはないくて,その辺の vipper が身につけてるくらいのレベル)に達するとコンピュータの中で起きてるさまざまなレベルのことが系統的に,関連付けられた知識として理解できるようになって,そこまでくれば創作をお仕事にするレベルでもほとんど困ることはないと思うんだけど,そこまでのガイドっていうと何があるんだろう? パソヲタだと子供時代から弄り回してて勝手にそこまでくらいは行っちゃうんだけど,積極的に勉強しようと思うと……初級シスアドとかだろうか.うーん,微妙.

まったく話がまとまらないけど,無理やりまとめると,いずれ同人で一旗あげてやるって思ってる人はパソヲタになっておくと有利です.以上.

2008 年 11 月 3 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

前回のコミケではこのサークルは抽選漏れして、個人で申し込んでた2人のメンバー(W/H、じゃんく)のスペースにお邪魔させていただいて(というか前者に至っては占領して)作品を置かせてもらったんですが、今回は無事通ったみたいで、よかったよかった。

後でまた宣伝したりするときに載せるので大した意味はないですが、アナウンスということで。2日目(12/29 月)の西地区”り”ブロック-43a、それがこのサークルのC75での活躍の舞台であります。

すでにいろいろ出てきている通り、今回は新作品が3つもあります! みんな、ちゃんと間に合うといいなあ。ていうか僕が。

2008 年 11 月 1 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

この前のエントリで予告していた,インタラクティブなロゴもどきの誕生秘話.

……とか書くとドラマチックな何かがあるような気分になりますが実際は割とどうでもいい話です.

事の起こりはというと,俺が関わっているこの 「永遠のSOの下に」 プロジェクトもそろそろ web で告知しなきゃっていうことになり,技術担当かつ企画者かつタイトル考案者であるところの俺がタイトル画像とかも作らなきゃいけなかったわけですよ.

一応画像編集は人並みにできるつもりなので,まあなんとかなるかと思いきや,こう,ぜんぜんなんともならなかったわけです.デザインセンスが皆無なため見ていて痛々しいロゴが量産されました.屍累々というやつです.

絵が描けるとか画像編集ができるとかいうスキルとは独立して,デザインセンスがないとタイトル画像作りは鬼門だと思い知りました.アイデアを表現するスキルがいくらあったって,肝心のアイデアが腐っていては腐ったものが正確にできあがるだけなのです.ああ無情です.

定石化された手法に慣れることによってセンスをカバーすることもできそうな感じですが,さすがにそんなにたくさんは練習する機会もないですし,本職じゃないからそこまで入れ込みたい世界でもないし…….

と,そこで,「俺の本職はプログラマだ! 技術力がすべてをカバーする!」 という発想が生まれ,センスのいいタイトルをコードで生み出そうとしたわけです.

結果生成されたのが,例のくるくる回るやつです.媒介変数θの香りがすごくしますが実際それで描いてます.

元々はあれそのものをおいて使うつもりはまったくなくて,くるくる回りながら生成される S と O のうちよさげなものをチェキして,加工して使うなりアイデア元にするなりしようと思ってたのです.だからマウスカーソル動かすとインタラクティブに動作したり,クリックすると止まったりするわけです.ええ.

でも結局,「永遠の」 と 「の元に」 はカタいフォントでビシっとかためて,「SO」 の部分は生成したグレースケールのものを使って……という基本的な発想自体がセンス悪かったようで,そういう用途では役に立ちませんでしたとさ orz やはりセンス悪い人が逆立ちしてコードでデザインしようが,腐ったものが正確にできあがるだけなことに変わりはなかったようです.

結局くるくる回るやつは今のような謎の形で再利用され(めでたしめでたし?),タイトルはシンプルイズザベストな感じになってます.

「なりました」 ではなく 「なってます」 と書いたのは,要するに今のはまだ暫定だからで,グラフィック担当の人たちがタイトル部を改良してくれたらもっとイケてる感じになるはずだからです.実際に変更があるかは俺もわかりません.作られるといいなぁとは思ってます.

「スタンドプレイの結果として生じるチームワーク」(by 攻機) が集団創作のエッセンスのような気がする今日この頃.あとは適材適所,とかでしょうかね.

2008 年 10 月 31 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

2005年暑中見舞いだったらしい。3年前の絵とか恥ずかしげなくさらせる程度に伸びしろが消滅しています。二種類も作ったのに出したのは三人です。残念なことです。空前の筆ペンブームだったようです。

鏡花水月買いました。あいたそ!あいたそ!表紙と帯の絵がいちばんかぁいいというありがちな事態に陥るも、あいたそがかわいいのでもうなんかいいです。あと一期のDVD5巻7巻の絵は好きです。三期みてない…。くああ。

2008 年 10 月 30 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

竹本KKの大学生活

TURN1 大学初の授業 ~何もわからない~

TURN2 履修登録に失敗! ~二度とチャンスは来ない~

TURN3 必修のクラスで単位を落とした! ~(知り合いが)もう誰もいない~

TURN4 いざ、テスト! ~初めから答えなど知らない~

TURN5 ドキドキの成績発表! ~KKに不可以外はない~

のおああああああーーーーーー!!

自分でも何書いてるかわかんねーよ とりあえずそんなわけでイラストと俺以外のシナリオが素晴らしい新作「Jinniyah!」をよろしくお願いします。

2008 年 10 月 29 日 | カテゴリー: ニュース

扉ページはここである.中身はまだない.

いわゆる告知ページってやつですね.詳細公開前の期待感を煽るためにわざと抽象化してwktkさせる例のアレです.割と最近(?)だとクロノトリガー DS の公式ページだとか,勇者のくせになまいきだ2の公式ページだとかでやってましたね.まあそんなノリのページです.

萌えるような絵も世界観を想像するためのヒントも一切無い,まさに雰囲気だけの空気ページですが,その空気に期待感を煽られました! 深読みしちゃうぜ! っていうかタイトルがさぁ……とか思うタイプの人にはきっと楽しんでもらえる作品です.そうでなくても楽しんでもらえる作品です.

今年の冬コミ,C75 目指して制作中です.

一応明記しておくと,こちらで須藤氏が書いてる作品とも昨日 cloba 氏が紹介された Jinniyah! とも違う作品です. いくつ同時進行してるんだよww というツッコミは受け付けます.お気軽にディスプレイの前でどうぞ.

えーと,まあそういうわけで,中身が作成されるまでこの空気ページを穴が空くほど眺めてお楽しみください!

P.S.

動いてる(Flash)部分はマウスカーソル乗せてこちょこちょしてあげると若干インタラクティブな動作をいたします. 30 秒くらい VJ 気分を味わえることうけあいです!

なぜこんな意味のわかんない部分に力が入ってるのかには若干の事情があるんですが,それについてはまた今度.

2008 年 10 月 28 日 | カテゴリー: 製作について

文章:くろば@前方不注意

新プロジェクトのおはなしでーす。

さて、左上に新しいバナー「JINNIYAH!」が出てきておりますが、これがつまりそれ。
ナイアンデでシナリオを一手につとめた竹本KK氏と、可愛らしい文章が魅力的な森氏がノベルを書き起こし、原画は不肖私くろばが務めさせていただいております。
Storyはまだ公開されていないので私も10時間くらい寝てないでさっさと作業しろよという話ですね。はい。

私が代わって簡単ながらストーリーを紹介。

あなたの願いは何――。

そんな問いかけを向けてくる存在があったとしたら。

子供のころ一度は夢見た魔法のランプを手にしてしまったとしたら。

人はそれにいったい何を願うのだろうか。

寿命という代償のもと願いを叶える力を行使する少女をめぐり、人々の欲望が渦巻いていく。

…………。

人間の欲望と、それを叶えるひたすらシニカルな願いの精「ジーニャ」が織りなすサウンドノベル。
人間を斜めから見る彼女のひねくれた願いの叶え方が、人の感情を翻弄し、己の短絡さ、浅はかさを見せつける、そんなおはなし。

例えば、仮にお前が百万円欲しいと願ったとしよう。この場合お前には百万円という貨幣価値を利用して商品やサービスを購入したいという欲があるはずだ。
しかし、アレはそのことを全く考慮しない。極端な話で言えば、お前を銀行強盗に駆り立てる。
これにより願われた百万円は達成されるが、お前はそれを使うことができるとは限らない。捕まって刑務所に入れられる可能性があるからだ。
要するに、指輪は使用者の意図を汲み取って願いを叶えてくれるわけではないのだよ。

と、

こんな感じの企画の話を最初にもちかけられた時、私は真っ先に

「かなえてかな子」を思い出しました。

2008 年 10 月 26 日 | カテゴリー: 中の人の戯言

です。
お久しぶりです。

最近あらゆる同人ゲームが日本中隅から隅まで広まっていますが、一方で競争は激化の一途をたどるばかり、儲けようなどと考えるならそれこそありとあらゆるものを投げ打って製作に臨まねばならないでしょう。

しかし、穴場を突っつけば楽してぼろ儲けできるということでもあります

例えば、お隣中国市場。
昨今の経済成長には目を見張ることもさることながら、都市部では和製フィギュアの人気がすさまじいようで。
物価の違いをものともせず、地方農民の月給を上回るフィギュアがほいほい売れているそうですよ。

それに、アメリカ。
国民性なのか、彼らは好きなものに対して金に糸目をつけません。
秋葉原では、体格にものを言わせた「フィギュア大人買いアメリカ青年」の姿は最近では珍しくありませんよね。

つまりは外国市場なわけですよ。
同人ゲーで外国市場を目指せばいいのです。
ちょっと日本から出るだけで競争率は、昨今の株価がどうしたというほどの低下っぷり。
市場独占、印税うはうは、関税なんて怖くなーい。
というわけです。
外国語が出来ることが前提ですけどねorz

我、夢を語りき。
ではでは、失礼します。